朝、夕の「ピーク時」に節電することがとても重要

節電生活にも慣れ、基本、暖房などは使わずに厚着で寒さをしのぐ生活を送るようにしています。
節電、節電と言われていますが、この節電生活はいつまで続くのだろうか、、、供給能力は増大する可能性はあるのか、、、節電して消費されずに余った電力は貯めておけないのか、、、と、なんとなく疑問に思っていたのですが、それらに対する答えが見えてきたのでまとめておきます。
まず供給能力についてですが、火力発電所を再開するということで、今の水準よりは回復するようですが、例年の夏場の水準には全然足りないようです。もし、今年も酷暑だったりしたら、大変です。寒さは厚着でカバーできますが、暑い方は薄着するにも限界がある気がします。

東電の発電能力、震災前7割に回復へ 2火力再開で
2011/3/19 21:18
 東京電力の藤本孝副社長は19日、東日本大震災で停止した東扇島火力発電所(川崎市)を3月中、鹿島火力発電所(茨城県神栖市)を4月中に全面的に運転再開する見通しを明らかにした。他の火力発電所の稼働率も引き上げる。4月末までに発電能力を現状より2割高い約4200万キロワットに増やし、震災前の約7割に回復させる。ただ需要が拡大する夏場の水準にはまだ届かない。
 地震で停止した東電の発電所は福島第1、第2原子力発電所(計900万キロワット強)と、東扇島、鹿島、広野(福島県広野町)、常陸那珂(茨城県東海村)の4カ所の火力発電所など。このうち、東扇島の発電能力は全体で約200万キロワット、鹿島全体で約400万キロワット。2つの火力発電所が全面的に再稼働すれば、合計で約600万キロワットの発電能力を上積みできる。
 東電は稼働中の火力発電所設備でも定期点検の期間短縮などで設備稼働率を引き上げる考え。ガスタービン発電設備の調達も進めており、電力不足解消のため、火力の発電能力を積み増す。
 東電の被災後の電力供給能力は他社からの受電分も含めて約3400万キロワット。火力発電所の再立ち上げなどが進めば、供給能力は大幅に増える。しかし広野と常陸那珂は需要期の夏までに「復旧できるか今のところ分からない」(藤本副社長)という。
 東電は通常、冬場で5000万キロワット、夏場で5500万~6000万キロワットの電力供給力が必要。電力不足を完全に解消するには時間がかかる見通しで、東電は「夏には東京都の千代田、中央、港の3区を除く20区でも本格的に計画停電を実施せざるを得なくなるだろう」としている。

http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819696E3EBE2E1E28DE3EBE2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819695E0E2E2E3EB8DE0E2E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
そして、電力は貯められるのか、という話ですがこれは勝間和代さんのブログに以下のような記載がありました。

夜中に余った電力は揚水発電、という形で、水の位置エネルギーに貯めることは出来ます。しかし、東京電力全体ですべての揚水発電を稼働しても、100万kwあるかないかくらい、ピーク時コントロールの方が、停電対策としては有効です。

http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2011/03/post-d9f7.html
ということで、多少は貯められるものの、容量的には大した量ではないようです。ということで、基本的には毎日発電し、その発電した分を消費し続ける生活が続くわけであり、毎日節電したとしても、節約した分をどこかに貯めておくのはできないようです。
ということで、今後も節電し続ける必要があるわけですが、大規模停電を発生させないためには、一日の最大需要が、最大供給を上回りさえしなければよいわけで、そうすると「ピーク時」にいかに節電するかが大切になってくるようです。
そして、ピーク時というのは次の記事によると平日の午前8~11時と午後6~9時がピークになるとのこと。
暖房、照明が効果大=「ピークずらして家事を」-家庭の節電ポイント
他の記事だったり、案内だったりでは多少時間帯がずれている気もしますが、要するに朝と夕が電力需要のピークになるようです。逆に言えば、この時間帯を外して電力を使う分にはそれほど大きな問題にはならないわけです。なので、洗濯機(特に乾燥時)や、食洗機、掃除機、トースターなど消費電力の大きなものはピーク時を外して使うようにすれば、必要以上に不便な思いをする必要はないかと思います。消費電力の目安は次のページが参考になります。
節電の参考に――電気製品の消費電力まとめ
ということで、この節電生活がいつまで続くのかは今のところ未知数な感じですが、電力問題については東京電力、東北電力管内においては、一人一人の地道な努力の積み重ねでがんばっていくしかないようです。
そんな状況の中、プロ野球の開幕、ナイターの開催が注目を浴びていますが、個人的には東京ドームのナイター開催はあり得ない、と思います。人々が生活するために必要な電力と、プロ野球観戦をすること、の優先順位としては明らかに前者であると思いますし、仮にナイターを開催するとしても東京ドームと他の球場ではかなりの差があるようなので、東京ドームの利用は控えるべきだと強く思います。

プロ野球、節電課題 東京ドームのナイター3500世帯分
横浜、開始時間前倒し検討
2011/3/17付
 東日本巨大地震への対応を迫られているプロ野球。セ・リーグ6球団は25日開幕という当初の日程通り進めたい意向だが、選手会からは延期を求める声も上がる。試合開催となると、心配なのは、ナイター照明などで多大な電力を使うこと。節電対策も必要になりそうだ。
 「ナイター開催に必要な電力は1日あたり5万~6万キロワット時」。東京ドームの担当者はこう話す。イベントがない日の同ドームの消費電力は約1万5000キロワット時。両者の差の3万5000~4万5000キロワット時が、1試合にかかる電力に該当する。
 電力会社の連合体である電気事業連合会によると、一般家庭1世帯あたりの平均電力消費量は2009年で1日あたり10キロワット時弱。東京ドームでナイターを開催すれば、少なく見積もっても、1試合あたり一般家庭3500世帯分に相当する電力を使うことになる。
(後略)

http://www.nikkei.com/sports/column/article/g=96958A96889DE0E7E0E2E0EBE2E2E3E5E2E1E0E2E3E38781E2E2E2E2;p=9694E0EBE2E3E0E2E3E2E1EBE0E0
エンターテイメント的なことは、電力供給の問題が発生していない、「東京電力、東北電力管“外”」でやるように、なんとか調整していくべきだと思います。”Need to have” (必要なもの)と “Nice to have”(あったらいいもの)を明確にしておかなければならないと思います。

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