こんなニュースを見つけました。
賃貸情報サイトに架空物件、公取委「エイブル」に排除命令
賃貸物件を検索できるサイトなどに虚偽の物件や条件を掲載したとして、公正取引委員会は18日、不動産賃貸仲介大手エイブル(東京都港区)に対し、景品表示法違反(不動産のおとり広告、優良誤認)で排除命令を出した。
公取委によると、同社は2006年11月~昨年8月、実在しなかったり、既に賃貸契約が結ばれたりしていた都内や埼玉県、福岡県の物件計15件について、入居者を募る広告を自社サイトや賃貸情報サイト「CHINTAI NET」などに表示し、不動産のおとり広告に関する公取委告示に違反した。
福岡市内のマンションは307号室までしかないのに、308号室のデータを掲載。東京都清瀬市の物件では02年7月に契約済みなのに、07年2月にも募集していた。駅まで徒歩約26分かかるのに「徒歩16分」、1979年2月に建築されたのに「築年 1996/05」などと表示していたケースもあった。
調べに対し、同社は「契約済みかどうか大家に確認しなかったり、確認しても情報を更新しなかったりした。築年数などは入力ミス」などと釈明した。架空の物件の広告を載せた理由ははっきりしないという。同社は「お客様にご迷惑をかけたことをおわびします」としている。
(2008年6月18日20時02分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080618-OYT1T00618.htm
今回はたまたま「エイブル」が検挙されたようですが、これって業界としては結構普通に行われていることなのかもしれません。
というのも、今回イギリスから日本に引っ越してくるときに、これを実際に体験したからです。
イギリスにいると、日本の物件情報は基本的にはインターネット経由でしか入手できなかったので、インターネットで調べ、よさそうだと思う物件を不動産屋さんに知らせて詳細を調べて頂く、といったプロセスで物件探しをしていました。
ある時、「これはいい!」という物件があったのですが、担当して頂いた方からは次のような返信メールが来たのです。
お問い合わせの物件ですが、現在募集していないものでした。
お客様用のサイトは情報が正確でないことが多く、
見栄えのよいものを載せている場合がございます。
え?そんなことあるの?と正直その時はびっくりしましたが、仲介業者としてはとりあえずお客様をつかまえるために、よさそうに見えるおとり物件を掲載するといったこともあるのかもしれません。
自分なりのプライオリティを決めて、譲れるところと譲れないところをハッキリ業者の方に伝えて、探してもらえば仮にそういう物件で釣られたところの業者さんにお世話になったとしても、満足のいく物件を探すことができるのではないかと思います。
まあ、賃貸であれば購入することと比べればかなりリスクは低いとは思いますが。
エイブルは独自ネットワークを作っており、
エイブルでしか仲介できない物件(エイブル管理物件)も多いです。
他の業者と取り合う物件だと、空いてるかという情報は、そのときに大家さん(管理不動産)に聞く必要があるわけですが、
エイブルの単独管理物件(エイブルでしか契約できない物件)は、だれが入居してるとか、空いているとか、すぐにわからないとおかしいですよね。
ただ、エイブルしか持ってない物件があるので、
賃貸探すときは、エイブルでチェックしますけどね。
> 他の業者と取り合う物件だと、空いてるかという情報は、そのときに大家さん(管理不動産)に聞く必要があるわけです
通常、データベースに登録されているのは空いている(正確には募集している)物件のみだと思います。たまたまわずかなタイミングの差によって、たった今うまってしまいました、ということはあるかもしれませんが、通常は募集中の物件のみが登録されているはずです。
それなのに、募集していないにもかかわらず意図的によい条件の物件を載せていたのではないか、というところが問題なのだと思います。