ロバートアレンという人の本は初めて読んでみたのですが、この本は「頭金なし」でいかに不動産投資を行っていくか、という観点で書かれています。
ロバートアレンの大富豪への道‐頭金なしでもできる新不動産投資戦略
ロバート・G・アレン 金森重樹
「頭金なし」で行うためのアイデアがいろいろと書かれていますが、決して「ラクして」不動産投資を行う方法が書かれているわけではありません。
まずは頭金のあるなしにかかわらず、いかにして魅力的な不動産を見つけるか。著者は「投売り屋」という言葉で表現していますが、株式と違って不動産のオーナーは1物件につき通常一人。投売り屋にならざるを得ない事情のオーナーが必ずいるはずだから、そのような人を見つけることが重要である、と述べています。そして、出会ったときに迅速に判断できるように日頃から勉強、研究をして、不動産および対象となる特定の市場について熟知していることが重要である、と。
まず第一に、売りに出ている物件を研究して、地元の不動産市場をよく知っておく必要がある。(中略)これらのことをよく知っておけば、それだけ余裕を持って投資に当たれる。余裕を持って投資に当たれば、それだけ自信を持って投資チャンスを見極めることができる。(P.27)
投資を行う際には最終的には自らの判断で行うべきであり、仮にそれが誰かに紹介されたものであったとしても、最終的な責任は自分で取るべきだと思いますが、最終的な決断をするためには日頃からきちんと勉強しておくことが大切なんだと思います。
よく海外の人が書いた本だと税制や市場環境の違いによって、日本では同じことが実行できないのではないか、という不安がありますが、この本では監訳者の金森重樹氏による解説が付いているので、現在の日本でできること、できないことがはっきり書かれています。そういう点では親切な本だと思います。