ぼくがいつもお世話になっているブックオフに関するニュースです。
大日本印刷と、講談社、小学館、集英社の合計でブックオフ約31%の株式を取得するそうです。
中古本監視?ブックオフ株取得 大日本印刷・出版3社で31%
2009/5/14
大日本印刷グループと、講談社、小学館、集英社の大手出版3社は13日、中古本販売大手のブックオフコーポレーションの株式約31%(議決権ベース)を取得すると発表した。筆頭株主の日本政策投資銀行系のファンドなどから買い取る。出版不況の中、消費者の間で定着した中古本販売を取り込むことによって新刊本の販路活用や、店舗のノウハウ取得などの道を探るものとみられる。
株式取得は今月20日を予定しており、大日本印刷グループが議決権の17.89%を取得して筆頭株主となる。講談社、小学館、集英社はそれぞれ4.66%を買い取る。
狙いについて、大日本印刷は「中古本を含めた出版業界全体の協力・共存関係を構築し、持続的な成長を実現させていくため」(広報室)と説明。近く出版3社、ブックオフと協議を始めるという。
立ち読みを可能にするなどの発想が受けて全国にチェーン店を展開し、廉価な中古本を売りさばくブックオフは、インターネットによる販売も拡大している。
業界関係者には、こうした商法が「新刊本の販売不振につながった」との見方が少なくない。このため、株式取得の裏には「中古本市場をコントロールする狙いではないか」(業界関係者)との指摘もある。
1990年に神奈川県相模原市に1号店を出したブックオフは2007年、不正経理問題などが発覚して経営が悪化。08年に政投銀系など2つのファンドがそれぞれ約15%ずつを創業者側から取得し、筆頭株主となっていた。
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200905140110a.nwc
書籍に関する、プライマリー市場(新品)と、セカンダリー市場(中古)の関係、もっと具体的に言えば、出版社とブックオフの関係については、業界としてどのような方向に進んでいくのか、悩みの種だったようですが、この株式取得というのは一つの大きなアクションだと思います。
直接株主になってしまうとは、ちょっと予想外でした。
このあたりの話は以下の本にも書いてあります。
ブックオフの真実――坂本孝ブックオフ社長、語る
村野 まさよし
この本は、ブックオフ立ち上げ時の苦労話や、ブックオフのシステムなどについても書かれていて、けっこう面白いです。古本の価格を決定するという経験者にしかできなかった仕事を、客観的な基準を導入して誰にでもできる仕組みを構築し、全国展開できるようにしたところがブックオフの画期的なところではないでしょうか。
今後もブックオフは、購入、売却ともに、利用させて頂きたいと思います。