マンションの修繕積立金、実態の2倍必要 国交省が目安
2011/4/19 1:49
国土交通省は18日、分譲マンションの修繕のために居住者が毎月積み立てていく「修繕積立金」の目安を発表した。積立金の目安は、実態の約2倍程度に当たる1平方メートル当たり月200円前後だった。販売時に積立金が低めに設定され、数年から数十年おきの改修時に積立金が不足していることが背景にある。同省は今後、不動産業界に目安を提示し、販売時に消費者に説明するよう求める方針だ。
同省は84のマンションの実例を調べて、毎月の積立額の目安を算出した。同省が示した積立金の目安によると、マンション全体の延べ床面積が5千平方メートル未満で、1~14階建ての場合、1平方メートル当たりの平均月額は218円だった。5千~1万平方メートル未満では202円、1万平方メートル以上では178円だった。
また、20階建て以上の場合は外壁の改修などにお金がかかることから、積立額の目安は月平均で206円だった。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C889DE0E4EBEBEBE6E2E2E3EBE2E6E0E2E3E39797E3E2E2E2;at=DGXZZO0195164008122009000000
もう1週間近く前になりますが、日経に掲載されていた記事です。ということで、国土交通省のページは以下の通りです。
「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」について
マンションのストック総数は約562万戸(平成21年末現在)、約1,400万人が居住する、我が国における重要な居住形態となっており、その数は着実に増加しています。
マンションの良好な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、計画的な修繕工事の実施が不可欠であり、そのためには、長期修繕計画に基づき、適正な修繕積立金の額の設定を行うことが重要です。
一般に、マンションの分譲段階では、分譲事業者が、長期修繕計画と修繕積立金の額を購入予定者に提示していますが、修繕積立金の当初月額が著しく低く設定される等の例もみられ、必要な修繕積立金が十分に積み立てられず、修繕工事費が不足するといった事例も生じています。
このため、今般、国土交通省において、新築マンションの購入予定者に対し、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示し、分譲事業者から提示された修繕積立金の額の水準等についての判断材料を提供するために、「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を作成しましたので、公表いたします。
http://www.mlit.go.jp/report/press/house06_hh_000061.html
住宅は、一度建てたらおしまい、ではなく、住み始めてからも小規模な修繕に始まり、10~15年に一度行う大規模修繕など、建物の維持管理のために、ランニングコストが発生します。マンションの場合、管理費と修繕積立金にわかれ、管理費は読んで字のごとく、毎月管理するために必要とされる費用であり、修繕積立金は長期的な観点から来たるべき修繕の時に備えて積み立てておくお金です。
適切な長期修繕計画の下、適切に修繕積立金を貯めていくことができればいいのですが、国土交通省の調査結果のように、マンションによっては必要とされる修繕積立金が積み立てられていない場合もかなりあるようです。
一戸建ての場合ももちろん5年後、10年後はたまた30年後に備えて自分で積み立てていかなければならないわけですが、基本的に自分のペースで積み立てて、どのような修繕を実施していくか自分だけで決定することができるので、自己責任ということにはなりますが、比較的気楽なのではないかと思います。
マンションを買う場合は、修繕積立金の月額が適切かどうか、(中古の場合)購入する時点において必要とされる適切な金額が積み立てられているかをきちんと確認しておくことが重要なのではないかと思います。
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