サラリーマンは自宅を買うな ―ゼロ年世代の「自宅を買わない生き方 | |
石川 貴康
東洋経済新報社 2010-10-29 |
ゼロ年世代—自宅を買わない生き方
自宅は所有する時代から、「使う」時代へ変わった。親世代の自宅中心の資産形成では破綻が待っている。サラリーマンが自宅を「持たないで」、低リスク、自由度、柔軟性を実現するための発想を変え、実質豊かな生活を楽しみつつ、資産形成を行うノウハウを説く。SCM系のコンサルタントとして活躍する一方で、自ら8棟65戸のアパートを経営する著者による投資用不動産経営の入門書。
目次
はじめに 買うべきか、買わざるべきか、それが問題だ
第1章 目を覚ませ!自宅はまったくペイしない
第2章 サラリーマンが自宅を持つリスク(1)
自分ではどうしようもないリスク
第3章 サラリーマンが自宅を持つリスク(2)
買って気がつく見えない費用
第4章 サラリーマンが自宅を持つリスク(3)
自宅は機会損失を生む
第5章 サラリーマンが自宅を持つリスク(4)
収入の拡大が制限される
第6章 サラリーマンが自宅を持つリスク(5)
資本の活用を考えると「失格」
中締め あなたの人生は誰が描いた人生なのか?
第7章 「持たない」で低リスク、自由度、柔軟性を実現する
自宅を買わない生き方
第8章 自宅は買うな!自宅は賃貸で十分じゃないか!?
第9章 自宅は買うな!
不動産投資がサラリーマンが自宅を持つリスクを解消する
第10章 もし、自宅を買うならライフサイクルを
考慮して手に入れよう
付 録 サラリーマン不動産投資すごろく
昨年、自宅を購入したばかりのサラリーマンyokokenです。
この本で言っていることを簡単にまとめると、
昔と違って不動産は右肩上がりでないし、サラリーマンだからといって収入が一生安泰なわけでもない。自宅を買ってしまうといろいろな制限だったり、想定していなかった費用もかかるので、自由度の高い賃貸にするべきである。そして、サラリーマンとしての信用力は、不動産投資で活用するのがよいのではないか、
といった感じでしょうか。
ぼくは自宅を購入していますが、基本的にはこの著者の考え方に賛成です。ぼくが一般的な人と若干異なることは、自宅を購入する前に、不動産投資を行ってサラリーマンの給与収入以外にもある程度の安定収入を確保している、という点です。今の時点で不動産収入に頼らなければ住宅ローンが返せないほどの無理なローンは組んでいませんが、サラリーマンとして何かあった場合に、少しでも安定収入があることで、やはり気分的にはずいぶんラクになると思います。
この著者、自宅購入のメリットで団信についての記述がほとんどなかったり、細かいことを考えると、そうかなぁ?、と思えるような点もちょこちょこあるのですが、自宅を賃貸にするか、購入するか、を考えるの上で多くの材料を提供してくれていることは間違いありません。
サラリーマンで、長期の住宅ローンを組んで自宅購入を検討されている方や、今まで自宅購入もしくは賃貸ということを真剣に検討したことない方にとっては、一読の価値があるかと思います。
それにしても、この著者の方、コンサル出身の方だからだと思いますが、「自宅を買ってしまうと、MBAなどの海外留学がしづらくなる」みたいな感じでけっこうMBAという言葉が出てきたのですが、MBA留学を考えている人ってそんなにいるのでしょうか。その場合は、自宅を賃貸に出せばそれで済む気がするのはぼくだけでしょうか。
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