「100%無理な話」も通す技術

「100%無理な話」も通す技術―会社でやりたいことを実現させる人の考え方・説得術
鶴野 充茂
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ビジネススキルと言っても、いろいろなものがありますが、この本で述べられている「100%無理な話」も通す技術は、実際に会社で仕事をしていく上では非常に重要なものだと思います。社会人になったばかりの頃は、与えられた仕事をきちんとこなすことだけでよいかもしれませんが、上の立場になればなるほど、こういった視点、考え方が重要になってくるのでしょう(ぼくはまだ下っ端なのでよくわかりませんが)。

大企業であればあるほど、今までのルーティン業務にない新しいことをはじめようとすると「そんなことやっていいんですか?」という声が聞こえてきます。しかし、周囲の承諾が必須なときというのは、自分一人ではできないことをやるときです。自分ひとりでできるなら、まずは自分の思う通りにやってみるべきです。たとえ自腹を切ってでもやってみる価値はあります。 P.29

額にもよりますが、本当によいと思うものであれば、自腹を切ってでもどんどんやっていくのがよいんでしょうね。以前、会社で両面プリンターとドキュメントスキャナーを導入してもらうときに、いろいろ苦労した覚えがあります。この本に載っている説得術を知っていたら、あんなに苦労する必要もなかったのかもしれません。

「もうだめだ」と思ってしまうのはあくまで自分自身です。どんどん話を通していける人の発想や思考回路は、不都合なことが起こったとしても、次の瞬間にはもっといいことがおこる前兆だと考えているのです。考え方次第で気持ちが明るくなり、その結果、次のステップも変わってきます。
シンドイときは、これは話のネタになると考えましょう。 P.54

MBAでの生活はいろいろシンドイこともありましたが、ブログのネタになる、と思うとそれほど苦痛でもなかったような気がします。

その結果がものすごくうまくいったケースとものすごく悪かったケースという極端なシナリオを2つと、もうひとつはだいたいこんなものだろうという現実的なシナリオを用意して、交渉に臨むのです。 P.142

このように、最悪と最高の両方を想定しておけば、現実はその間になるでしょうから、とっさの判断に困るようなことはなくなっていくのかもしれません。交渉のみならず、上司への報告の際なんかも使えそうですね。

「簡単な仕事をきちんとできない人間は、その上の仕事をまかされたりはしない。相手の期待を超えてはじめて、次のチャンスを与えられるんだ。そして、単に期待を超えるだけでは充分ではない。そこまでやるか、という驚きを与えることで注目され、結果、相手を動かすことができるんだよ」 P.214

現状に文句を言う時間があったら、アウトプットのクオリティを上げて周囲に驚きを与えるくらいの方が、よっぽどよいのかもしれません。
この本を読んでいて、「そうそう、こういう事って大事だよな」と思うようなことがいくつもありました。今後何か困ったときには、この本を読み返して少しずつでも、このような考え方、説得術を身に付けていこうと思います。
この本はかなりオススメです。

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