7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・R. コヴィー ジェームス スキナー Stephen R. Covey
留学してみて初めて実感したことの一つは、「世界的なベストセラー!」などと書かれている本は本当に世界的なベストセラーであるということです。正直、「ほんとにそんなに売れてるの?」とか思っていたところもあるのですが、クラスメイトと話をしていて、「Seven Habitsでも言っているように、、、」などという会話を何度か聞きました。みんな読んでるんだなぁ、と。
ということで、日本の名著もさることながら、世界的に認められている本はできるだけ読んでいきたいと思います。
さて、この7つの習慣ですが、具体的に「7つの習慣」は以下の通りです。
第一の習慣 主体性を発揮する
第二の習慣 目的を持って始める
第三の習慣 重要事項を優先する
第四の習慣 Win-Winを考える
第五の習慣 理解してから理解される
第六の習慣 相乗効果を発揮する
第七の習慣 刃を研ぐ
詳細は本を読んで頂かないとわからないかもしれませんが、いつも通りいくつか気になった箇所を引用しておきます。いつも線を引きながら本を読んでいるのですが、この本、線を引きすぎてしまいました。以下ではかなり絞って引用しているのですが、それでもかなり多めになってしまいました。
基礎となる人格の良さがあってはじめて、テクニックが生きてくるのだ。 P.13
テクニックはあくまでサポートするだけであって、まずは基礎となる人格がなければダメなんですね。
本当に人の話を「聴く」ためには、忍耐、自制、そして相手を理解したいという気持ちなど、高度な人格の要素が必要不可欠である。 P.37
例えば、夫婦が、お互いの関係を維持することよりも、相手にして欲しいこと(黄金の卵)ばかりを要求していれば、感受性や思いやりがなくなり、深い人間関係を保つために必要不可欠の小さな親切を疎かにしてしまうことになるだろう。 P.64
人の話を「聴く」という行為は本当に難しいですね。聴き上手になりたいものです。
昔の格言に「思いの種を蒔き、行動を刈り取り、行動の種を蒔いて習慣を刈り取る。習慣の種を蒔き、人格を刈り取り、人格の種を蒔いて人生を刈り取る」というものがある。 P.50
現在の習慣がさらに改善できると感じた場合は、意識的に習慣を変えていくように努力する必要があるようです。日々カイゼンです。
主体性のある人はそのレスポンシビリティー「自分の反応を選択する能力」を発揮している。彼らは自分の行動に対する責任をとり、状況や環境、または条件づけのせいにしようとはしない。彼らの行動は自らの価値観に基づく意識的な選択の結果であり、状況によって起きる一時的な感情の結果ではない。 P.86
自分の人生に対する責任を放棄すると、反応的になる。例えば、反応的な人の多くは周りの物的な環境に大きな影響を受ける。天気が良ければ、気分も良い。しかし、天気が悪ければ、気分も悪くなり、遂行能力も低下する。 P.87
ぼくは意外と天気の影響を受けにくいほうかもしれません。
彼は自分の影響の輪に集中した。彼も使い走りにされていたが、求められた以上のことをするようにしていた。社長のニーズをうまく汲み取り、社長の考え方を理解し、社長に報告を上げるときは、要求された情報だけでなく、社長のニーズに合った分析とその分析に基づく提案、あるいは意見も合わせて提出するようにした。 P.111
相手が期待する水準プラスアルファを常に提供していけると、自分の付加価値がきちんと認められるのかもしれません。もちろん、期待水準を満たすことは最低条件だと思います。
問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。 P.114
間違いを認めず、行動を修正もせず、そこから何も学ぼうとしないということは、全く異なった次元の間違いになる。 P.118
「活動の罠」-日々の生活の忙しさに追われ、やっていることそのものに意味があるかどうかを考えないありさま-の中に自分自身を見失い、成功のはしごを昇りつめて頂上に達した時、はじめてそのはしごはかけ違いだったと気がつく人がなんと多いことだろう。 P.128
マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問に答えようするものだる。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、何を達成したいのかという質問に答えようするものである。ピーター・ドラッカーやウォーレン・ベニスの言葉を借りれば、「マネジメントは物事を正しく行うことであり、リーダーシップは正しい事をすることである」ということだ。マネジメントは成功のはしごを能率よく昇ることであり、リーダーシップはかけ違っていないかどうかを判断することである。 P.132
人は間違いを許してくれる。なぜなら、間違いは往々にして判断を誤ったために発生するものだからである。しかし、人は心のあり方の間違いを容易に許そうとはしない。不正な動機や最初の間違いを正当化しようとし、それを隠そうとする傲慢さは、全く違う次元の間違いなのである。 P.289
やってよい間違い、やってはいけない間違いがあると思います。最近は食品などを中心にいろいろな不祥事が話題になっていますが、社内でシステムとして確立されているものが法律を犯しているのであれば、それはやはりやってはいけない間違いだと思います。
経営幹部や経営企画室だけでなく、すべての従業員が有意義な形で参加すべきである。ここでもまた、できあがりと同じくらい参加のプロセスが大切であり、ミッション・ステートメントを生きたものにする鍵を握っているといえる。 P.195
完全なデレゲーションは、手段ではなく結果に、焦点を合わせている。手段を選択する自由を相手に与え、結果に責任を持たせるのである。当初は、ほかの方法よりも時間がかかる。しかしこれは、のちに何倍もの利益を上げるための投資と考えるべきである。 P.247
本当のWin-Winを達成することができなければ、No Dealを選ぶ方が適当である。 P.315
Win-Winが機能するには、それを支えるシステムがなければならない。研修システム、計画立案システム、コミュニケーションと情報伝達システム、予算システム、報酬システムなど、すべてがWin-Winの原則に基づいていなければならない。 P.340
長期的な成功を達成するためには、Win-Winの関係を構築するようにしなければならないんですね。どちらか一方しかWinではない場合は、No Dealを選ぶべきだと。
「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらうようにしなさい」
この原則が、人間関係における効果的なコミュニケーションの鍵なのである。 P.351
この原則は営業にもあてはまる。優秀な営業マンは、まず顧客のニーズや関心、あるいは状況を理解しようとする。つまり、素人は商品を売り、プロはニーズや問題に対する解決を売るのだ。 P.363
顧客のニーズを理解する、と一言で言ってもこれがけっこう難しいんだと思います。
例えば、数人の行動を見て、全員に対して自由と創造力を制限するようなルールやマニュアルをつくる経営者とか、最悪の状態ばかり想定して契約書を作成し、創造力の精神と相乗効果の可能性を台無しにするビジネスのパートナーなどは、その好例といえるだろう。 P.398
数人の行動のために、ガチガチのルールを作られてしまうと本当に困りますよね。一部の人のために、他の全体の人たちの自由が奪われてしまうというのは、本当に残念な話だと思います。実際、官僚主義的な組織においてはしばしば見られることだと思いますが、、、もちろんある程度の規模であれば全く必要ないとは思いませんが、要はバランスが大切なんだと思います。管理する側が、管理するためだけに作ったルールというのは自己満足に過ぎないのではないでしょうか。
幅広い読書をすることによって、偉人の考えに接することが大切なのである。
定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の精神を高め、養う方法はない。 P.445
やはり読書をすることは大切なんですね。できるだけ優れた本を選びつつ、読書を続けていきたいと思います。
まだ「7つの習慣」を読まれていない方は、ぜひおすすめです。
ぼくは何年後かにまた読み返してみようと思います。