家を買いたくなったら

家を買いたくなったら
長谷川 高
4872902785
家を買いたくなってきたかもしれないので、読んでみました。
この本、かなりいいです。家を買おうかと思い始めた方は一度読まれることを強くおすすめします。

「家は、幸せになるための「道具」ではあるが、幸せそのものではない」ということです。
「家」という道具は、自分に合ったものを使ってはじめて、幸せを運んでくれるものです。
(はじめに)
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大きかろうと小さかろうと、高かろうと安かろうと、新しかろうと古かろうと、それはみなさんの人生にとって大きな問題ではありません。人生の「道具」にしか過ぎない「家」そのものがどのようなものかは、本質的には、さほど重要ではないはずです。みなさんが使う「道具」よりも、みなさんがその「道具」を使って作ろうとしている「作品」が重要なのです。 (P.145)

自分に合った家を見つけることが大切なのであって、唯一理想の家みたいなものがあるわけではない、ということですね。自分の価値観をもとに、自分にとっての理想の家を探していこうと思います。そして、自分の思い描く「作品」を作っていきたいですね。

結論から言ってしまえば、金利や地価や賃料の変化によって異なるのですが、生涯の支払い総額は、家を買うのと、賃貸で家賃を払い続けるのとではおおよそ同じです。

この方も、賃貸と購入で経済的には大差ない、とおっしゃっています。

家をもつことで手に入るものは、資産という経済的価値だけではありません。じつはそれ以外の部分、ライフスタイルが充実する、生活が快適になるなど、目に見えない価値こそが重要なのです。 (P.18)

まさにこの点が投資用物件とは異なる点だと思います。投資用物件の場合、やはりソロバンが重要だと思いますが、マイホームの場合はそれだけでは説明できない部分もかなり重要になってくると思われます。

「自分が許容できるリスク」とは、昔ながらの言葉で言えば「身の丈に合ったリスクを背負う」ということ。どういった場所、どういった種類の家にせよ、身の丈に合った家を購入すべきということです。 (P.51)
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以前、京都の老舗料亭の若女将さんから「マイナスの美学」というお話をお聞きしました。
(中略)
「東京の経営者は、商売で上手くいくと自分にとって目一杯の車や家を買う。でも京都や大阪では、マイナスの美学という考え方があって、自分が乗れる車のランクより、あえて数ランク落とした車に乗ります。そうした美学があります。これは家でも服でも同じです。」(P.139)

欲張りすぎはよくないんですね。あくまで身の丈に合ったレベルで探したいと思います。

素人であっても、数多くの物件を見ることによって(最低20物件以上)、価格的な相場感、物件の優劣の判断力がついてくるものです。不動産は急いで買うものではありません。後悔している方をみると、2~3物件しか見ずに、即決している人がじつに多いのです。くれぐれも衝動買いは禁物です。 (P.64)

(麻生さんを除いて?)カップラーメンや、牛乳なんかだと価格のイメージがわかりやすいですが、やはり普通の人にとって不動産の価格のイメージは馴染みがないと思います。たくさん比較検討する必要がありそうです。

民間ローンはとにかく種類が豊富で、期間限定のサービスなどもありますから、利用する住宅ローンを決める際には、最低三つは内容を比較して、見積もりを出してもらうことをお勧めします。 (P.106)

住宅ローンについても要比較ですね。

では「買い時」というものはあるのでしょうか?
これに関してはお答えするのがむずかしいのですが、私としてはまず、もし実需で(投資目的ではなく住むために)不動産を購入しようというのであれば、価格の上昇または下落を、「株式投資」のように論じてみても仕方がないように思います。もともと「一生住むための家」と「投資目的の家」は性質がまったく異なるものではないでしょうか。 (P.120)
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みなさんに、まず目指していただきたいのは、「極端な割安の物件を探す」といった非現実的なことではなく、「価格的には相場であるが、総合的に良い物件」や「優良な物件であるが、それほど高くない」といった物件との出会いを求めることです。 (P.124)

上がりそうだからとか、下がりそうだから、という理由でマイホームの売買をするのは、ちょっと違うかもしれません。価格の妥当性を検討する必要はあるかと思いますが、必要以上に市場に気を取られすぎても仕方ないということなんだと思います。
また、激安物件を何が何でも探してやる!なんて考えも持たない方がよいのかもしれませんね。
最初にも書きましたが、この本かなりいいです。そもそも家を何のために買うのか?どういった人生を送りたいのか?そんなところから考えさせられる本だと思います。
以下、著者の長谷川高さんの関連サイトです。ぼくはこの本を読む前から、ブログの方はたまたま見つけて、読ませて頂いていました。
デジタル不動産コンサルタントLTD.
不動産投資と金融・ファイナンスブログ

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