来学期の予習のつもりで、とりあえず日本語の本を読んでみました。
MBAオペレーション戦略
グロービス
オペレーションに関する本を読むのは初めてなので他との比較ができませんが、サプライチェーンのみならず、CRM、調達、研究・開発、管理・スタッフ業務の5つのモジュールにわけて書かれており、オペレーション全般がよくカバーされている本だと思いました。
最初の方に、以下のような言葉がありました。
「A社の現場の一人ひとりは、よくがんばっていると思います。これは仕組みの問題ですよ」
どんなに一生懸命働いていたとしても、その方向性が間違っていたり、そもそもが非効率的な仕組みの中で働いていたら、結局はアウトプットにつながらないと思います。
でも、「そもそもこれっておかしくないですか?」とか、「この業務って、そもそもなんでこんなに時間を割かなければならないんでしたっけ?」といった観点を常に持っている人ってかなり少ない気がします。そして、数人が気付いたところで、目の前の業務フローを抜本的に、ゼロベースで変えていくというのはかなりのエネルギーを要する業務だと思います。トヨタなどのオペレーションに強いと言われる企業では、このような意識がトップから現場まで組織文化として根付いているそうですが、これは一歩一歩、長年の積み重ね以外の何ものでもありません。
この本では、オペレーション改革成功の鍵は、「オペレーションに対する経営のコミットメント」と「現場における粘り強い努力の積み重ね」だと言っていますが、こういう組織全体にわたる根底をなすようなものを変えていく、というのは規模が大きくなればなるほど本当に難しいと思います。
以下のコラムはよい例だと思います。
第77回「風土改革の壁を打ち壊せ」(2006/12/22)
面白いですね。
いつも思うのですが、yokokenさんは専門的な話を、門外漢にも分かり易くまとめるのがとてもうまいですね。具体的な事例の引用と、理論的な説明のバランスが絶妙なので、MBAなんてさっぱり分からない私でも、新しい物の見方に気づかされて得した気分になります。これからも楽しみにしています。
ありがとうございます。
そういう風に言って頂けるととてもうれしいです。これからも日々気付いたこと、感じたことなどいろいろと書いていきたいと思います。