確定申告の準備をしていて、いろいろ整理してみました。今さらながらですが、不動産投資の利益率を計算してみました。
ここでは具体的な数字は使わず、比率で表現してみました。実際に手もとに入ってきた家賃収入をここではEGIとして、Opex(運営費で、ここでは原状回復費用、固都税なども含めました)、NOIはシンプルに、NOI = EGI – Opexで計算、そして、ADSは年間負債支払額、BTCF(税引き前キャッシュフロー)=NOI – ADS として計算しました。
結果は次の通りです。
EGI 100.0%
Opex 33.6%
NOI 66.4%
ADS 51.6%
BTCF 14.7%
昨年は、原状回復費用がかさんだので、Opexがかなり高めになっています。2DKの物件で退去が出ると、それまで長期にわたって住んでいた方の場合、かなり全体的に傷んでいることが多く、原状回復費用(+バリューアップ工事費用)がかなりの額になります(このブログでも書いている通りです)。
こればかりは発生する年もあれば、ほとんど発生しない年もあり、自分でコントロールしづらいところなので、ある意味仕方がありません。
それから、ADSですが、これは自己資本をどのくらい入れているか、どのくらい低い金利で借りているか、どのくらい長いローンを組めているか、によってある意味一意に決まってしまいます。今のところ、こういう数字です。
ということで、税引き前キャッシュフローが、14.7%という数字になりました。100万円の家賃収入に対して、14.7万円のキャッシュフローです。ここからさらに税金(所得税)を支払うわけです。
これが不動産投資の分析で基本となる、いわゆるキャッシュフローツリーと呼ばれるものですが、確定申告ということで会計上の利益を計算してみたいと思います。
上のキャッシュフローツリーとの違いは、ADSのうち費用計上できるものが借入金利子分のみである点、そして、減価償却費(キャッシュアウトを伴わない費用です!)が費用計上できる点、の2つです。
実現総収入 100.0%
運営費 33.6%
借入金利子 31.5%
減価償却 25.9%
税引き前利益(A) 9.0%
(A)+減価償却 (=B) 34.9%
(B)-元金返済 14.7%
税引き前利益率は9.0%です。売り上げに対して、税前利益率9%のビジネスって、決して高収益ビジネスとは言えないと思います(それほど低収益とも言えませんが)。もちろんキーエンスやヤフーなんかと比べたら見劣りしますが、商社なんかと比べたら利益率は高い方だと思います。
今回の数字はあくまである一年の数字なので、5年、10年と続けていき、平均的にどのような利益率になるのか見てみないと何とも言えないというのが実際のところです。
ちなみに、会計上の利益からキャッシュフローに直す際によくやる、税引き後利益(ここでは税金は無視しているので税引き前利益を使っています)に減価償却を足し戻して、さらに費用にも何もなっていなかった元金返済を引いてあげると、上で計算したBTCFの数字にぴったり一致していることが確認できます。
そういえば、自分自身の人件費を費用計上していなかったです。まあ、それなりに時間は使ったかもしれませんが、そうは言っても基本的には週末の一部を使っているだけなので、それほど時間を割いている感じもありません。
これを見て思ったほど儲からないと考えるか、意外と儲かっているととらえるか、さらにはどうやったら売り上げ拡大、利益率改善することができるかを考えて経営改善の策を練るか、どのようにアクションを起こすかで今後の経営に異なった影響があると思います。
さて、どうしましょう、、、
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