弾言 成功する人生とバランスシートの使い方
小飼 弾
株式会社オン・ザ・エッジ(現ライブドア)の上場時の取締役最高技術責任者で、404 Blog Not Foundで有名な小飼弾さんによる人生論、というか成功術です。
金持ちになれる人は例外なく、嫌いなものから食べますし、面倒なことイヤなことは先に片付けます。別の言い方をすれば、うまいものを食べられるという明日を信じているから、今まずいものを食べられる。今うまいものを食べる人は、明日を信じていないとも言えます。どちらが世の中をよくするかと言えば、明日を信じて約束を守る人です。世の中の全員がそうなるのは難しいでしょうが、約束を守る人が十分でないと世の中は回りません。 P.17
これは金の卵を産むガチョウを食べてしまうか、それとも育てて卵をたくさん産ませるか、という話だと思います。
ちょっとした手間をかけてでも、やることによって、その後がずっと楽になることってけっこうあると思います。これを面倒くさがる方って、けっこう多い気がします。
ただ、ここで気をつけなければならないのは、モノを安く買うために時間をたくさん使うと経費削減にならないということです。これに気づいていない人が実に多い。モノを買う時は、自分の時給を考えましょう。 P.19
この自分の時給を考えて、モノを買うという点は以前からぼくもそのように考えています。
会社に残るべきかどうかの判断基準としてはもう1つ、いい仕事をしている人が身近にいるかどうかです。自分がその人の技を盗みたいという人がいるなら、安月給だとしても働いてしまうものです。 P.23
よく安月給だと文句を言う方もいらっしゃいますが、仕事って、必ずしも金銭的な対価だけではないと思います。近くに尊敬すべき方がいて、その方から学びたい、スケールの大きな仕事をまかせてもらえる、などやりがいというのは金銭的対価だけではないと思います。もちろん様々な面のバランスを考えたトータルで見る必要があるかと思いますが。
どの会社にとっても重要なのは、社員間のコミュニケーションの仕組みを作ることです。今、誰が何をやっているのか、きちんと目に見える形にすることが欠かせません。 P.127
これはとても大切なことだと思います。
以下、巻末付録の弾言一覧から一部引用しておきます。
週40時間以上働かないようにしよう
モノを安く買うために、貴重な時間を無駄に使うな
時間がちょっとでも空いたら、本を読め
テレビを見るな
何事も楽しく学ばないと身につかない
汚いカネはない。汚いカネ持ちならいるが
金持ちほど、モノを値切りやすくなる
いい運も悪い運もない。すべては受け止め方である。
成長したければ、今の自分の能力+20%の仕事をしろ
仕事で得られる利益=カネによる報酬+心理報酬
最も重要なのは、何が正しいかではなく、何が残るか
(It’s not what is right, it’s what is left.)
一部、無理にバランスシートという言葉を使おうとされているという印象を受ける箇所もあり、ツッコミどころもあるかと思いましたが、全体的には読んでおいて損はない本だと思います。