世界一愚かなお金持ち、日本人
マダム・ホー
実際に読んだのはIBプロジェクトで日本に行った時なのですが、今までずっとバタバタしていて書くのが遅くなってしまいました。
この本はまさにファイナンシャルリテラシーに関する本です。著者のマダム・ホーさんという方は、「20代で最初の1億をつくり、現在、100の不動産を有する資産家」だそうです。
ご自身の体験を含め、お金持ちの方の考え方が書かれています。一部実践的な話もありますが、どちらかと言うと例として書かれているだけで、終始、哲学というか、考え方が書かれています。そして、アメリカ人、華僑、日本人の考え方の違いといった視点で書かれていて、様々な考え方を比較できます。
考え方ということで、いくつか引用されていた言葉を引用しておきます。
このフレーズは、成功者のライフスタイルを実に的確に言い当てています。
「知識がない人はだまされて、損をして、負ける。
知識がある人はだまされずに、得をして、勝つ。」 (P.156)
「ドラゴン桜」に出てきた言葉だそうです。「ドラゴン桜」に出てきた言葉と言えば、以前このブログでもご紹介しました。同じ言葉なんですかね。ぼくは「ドラゴン桜」を読んでいないので、なんとも言えないのですが。
これは、映画「マルサの女」のワンシーンで、山崎努さんが主人公役の宮本信子さんに語りかける内容です。
「普通の人間は、コップに水が少したまったら、飲む。またたまったら、のどが渇いたといって、また飲む。しかし金持ちは、コップがいっぱいになっても、のどの渇きをガマンして待つ。コップにたまった水があふれ出してきて、コップの側面を流れる水をなめるのだ」
この言葉を聞けば、なぜお金持ちはお金持ちになるのかがよくわかっていただけるのではないかと思います。(P.163)
キャッシュフローリッチという言葉があるかと思いますが、まさにこれだと思います。収入の絶対額は関係ないんだと思います。どんな額の収入であっても、きちんと毎月収入の中から一部を投資または貯蓄にまわし、残された額で生活を送っていく。そういったことが重要なんだと思います(もしくは生活水準を決めて一定額で生活し、残りはすべて投資にまわす、といった方がよいかもしれません)。ちなみに、この言葉は投資一族の長さんのブログでも紹介されていました。
「お金で買えるものと買えないもの」(作者不明)
お金で 「家」は買えるけれど、 「家庭」は買えない。
お金で 「時計」は買えるけれど、 「時間」は買えない。
お金で 「ベッド」は買えるけれど、 「快適な睡眠」は買えない。
お金で 「本」は買えるけれど、 「知識」は買えない。
お金で 「名医」は買えるけれど、 「健康」は買えない。
お金で 「地位」は買えるけれど、 「尊敬」は買えない。
お金で 「血」は買えるけれど、 「命」は買えない。
お金で 「セックス」は買えるけれど、 「愛」は買えない。(P.184)
これは中国のことわざだそうです。成功している華僑富豪たちは「お金で買えるものと、お金で買えないもの」を知っていることが、人間としての良識と分別だと考えているそうです。
この本では、「へぇー」と思えるような考え方がいろいろと紹介されていました。一読の価値はあるかと思います。
著者のオフィシャルサイト
http://www.madamho.com/
著者のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/madamho