使う!「論語」―“小さな自分”から今すぐ抜け出す
渡邉 美樹
ワタミの社長、渡邉 美樹さんが「論語」の言葉を引用しながら、ご自身の考え方を述べられている本です。こういった形で「論語」を紹介してもらえると、「論語」に対する見方が変わり(というか、難しいという意外に特に見方もなかったのですが、、、)、改めて「論語」の深さを味わうことができます。
だから私は「若いうちは全身全霊で仕事に打ち込め」と話しています。
人生の夢を描くとき、「仕事」「家庭」「教養」「財産」「趣味」「健康」の六本の柱で考えるのは有効な方法です。 P.19
人生、バランスが大切なんですね。もちろん、時期によって適切なバランスは異なってくるとは思うのですが。
「習慣は第二の天性なり」という有名な諺があります。
(中略)
イギリスの詩人、ジョン・ドライデンは「はじめは人が習慣をつくり、それから習慣が人をつくる」と言っています。まさに至言です。 P.23
より良い習慣を探し、そのような習慣に改善していくことに時間を使っていくことが大切なのかもしれません。
私は人生をより充実させるには「夢の実現に向かって、死ぬほど努力しなければならない」と考えています。もう少し具体的に言うならば、「毎日を一二〇%で生き抜く」ことで、今日という一日が輝くのです。 P.37
元臨時行政改革推進審議会会長の土光敏夫さんはこんな言葉を残しています。
「一日一生なんです。今日一日に全力を尽くす。朝、新しい生命が生まれて、夜、死んでいく。一日一生の決心で生き抜くことです。」 P.39
「孔子が考えたのだから、自分も考えられる。あの人ができたのだから、自分にもできる」という心構えが大切です。 P.43
孔子はすごい、渡邉 美樹さんもすごいなぁ、自分とは違うなぁ、と思ってしまったらなかなか進歩は難しいということでしょうか。同じ人間、やればできる、とまず信じることが大切かと。
夢を持って、志を立てたなら、一分一秒たりともムダにはできない。昔話に花を咲かせたり、愚痴を言い合ったりしている時間などないのです。
そんなことをしている暇があるのなら、自分を磨くことに時間を使いたい。あるいは価値観や志を同じくする人と、切磋琢磨したい。 P.49
「あぁ、もうダメだ。これ以上はできない、オレには無理だ」-こう思った瞬間にまけたも同然です。チャレンジする前に「無理だ」という枠を自分にはめる必要はないはずです。
挑戦し続ける限り、人生に負けはありません。 P.73
勝つまで戦えばいいんですね。負けかどうかを決めるのは自分自身であると。
相手が上司だからといってへつらうでもなく、部下だからといって威張りちらすでもなく、人としての尊敬の念を抱きつつ、基本的には同じ態度で接する。このようにできる人こそ、徳のある人なのです。 P.93
人によって態度をコロッと変える人っていますよねぇ。ぼくはあまり得意ではないのですが。
過ちて改めざる、これを過ちと謂う P.98
若い人たちには、大いに挑戦してもらいたい。しかし、これは拙速だった、思慮が足りなかった、方向性を間違えた、と思ったのなら、すぐにそれを認め、引き返すのもまた勇気です。
それから、もうひとつ。
過ちを犯すことそれ自体は確かに失敗ですが、それを認め、改めることは、成長、そして成功への足がかりになります。 P.101
人間である限り、間違えてしまうことは仕方のないことだと思います。しかし、そこから何を学んだか、次に何を活かせるか、を立ち止まって考えていけば着実に成長していけるのでしょう。この付加的なちょっとした時間を投資することがきっと大切なんですね。
松下幸之助氏は生前、「素直であると、正しいことが正しく見える」と言っています。 P.113
これを知るをこれを知るとなし、知らざるを知らずとなす、これ知るなり。 P.182
知っているつもりでも意外ときちんと理解してないことって、多かったりします。必要なことであれば、それらをきちんと知っておかないと。日々是勉強(代ゼミ?)でしょうか。
この本、かなりオススメです。
yokokenさん、こんばんは。
この本、私もつい先日読みました。
yokokenさんが書かれている項目の他に、特に私の印象に残ったのは、次の
2点です:
(p135)全日空の機長のアナウンス
(ハイジャック事件起きた後の機内アナウンス)
「この飛行機の安全は私が守ります。」
(p192)渡邉社長の長男が生まれた時に書いたという「父と子の約束事」5カ条
一、約束を守れ、嘘をつくな
一、愚痴、陰口を言うな
一、笑顔で元気よく挨拶せよ
一、他人の喜び、悲しみを共有せよ
一、正しいと思い、決めたことは、あきらめずに最後までやり遂げよ
人として生きていく上で、基本中の基本で、一生探求していくべきテーマを
父と子の約束として、子供のころから叩き込まれるわけですから、子供に
これを素直に受け止められる素地さえあれば、ジュニアも必ずや立派な大人に
なることでしょう。
渡邉社長の著書は、これも先日読んだばかりの「きみはなぜ働くか。」でとても
感銘を受けましたが、この本も素晴らしく読み応えのある本だと思います。
以上
こんばんは。
白犬さんも読まれたんですね。
白犬さんがおっしゃるように、小さい時から人としてどう生きていくべきかをきっちり叩き込まれると、立派な大人になる確率が高くなるかもしれませんね。
そういう意味では、以下の「郁文十訓」が印象に残りました。こういったことをきちんと教育してくれる学校って、いいなぁ、と思います。
「きみはなぜ働くか。」はまだ読んでいないので、次回日本から買うときには注文してみようかと思います。
コメントありがとうございました。