日本円からポンドへの換金について
日本から渡英される場合、考えなければならないのがどのようにしてお金を持ってくるか、ということだと思います。仕事で渡英されるのか(現地でポンド建ての収入がある方)、留学で渡英されるのか(日本円を必要に応じてポンドにしなければならない方)によってかなり違ってくるかと思います。
ぼくの場合、会社派遣での留学ですので前者に近く、あまり日本円をポンドに両替するということをしませんでした。なので、あまり経験がないのですが、円をポンドに両替する方法としては(過去の海外旅行の経験などから)次の2通りがオススメだと思われます。
1.クレジットカードでのキャッシング日本で持っているクレジットカードで、英国に来てからキャッシングする方法です。為替レートは最も仲値(TTSとTTBの真ん中)に近いと思われます。決済日までの期間の金利費用は発生しますが、銀行や両替所などで両替するレートの悪さを考えると、かなり有利だと思われます。
2.トラベラーズチェック
トラベラーズチェックもレートはかなりよいようです。しかも、盗まれたとしても再発行してもらえるので安全性から言ってもよいかもしれません。
銀行口座の開設について
こちらに来て住所が確定したら、まず行いたいのが銀行口座の開設です。HSBC, Lloyds TSB, Barclays, NatWest, RSB などの銀行があります。ぼくはBarclaysで口座開設をしましたが、どこであってもそれほどサービスは変わらない気がします。小切手帳を発行してくれないところもあるようですが、マンチェスターの Barclays は発行してくれました(ING Direct の口座開設をする場合には重要になってきます)。
ぼくはたまたま一発で口座開設できましたが、人によっては事務の対応が悪く、なんだかんだといろいろ書類を要求されたり、何度も来店を要求されたり、また担当する銀行員によって口座開設の必要書類が異なったり、といろいろやっかいなことが発生することもあるようです。一度断られたとしても、あきらめずにいくつかの銀行を、また同じ銀行であっても別の担当者を狙って来店してみることが重要だと思います。
口座の種類としては、Current account(普通預金)とSaving account(貯蓄預金or定期預金)の口座があります。英国の金利は、現在5.75%(バンクオブイングランドのレート)ですが、普通預金の金利はほぼゼロです。ですので、できれば Saving account を開設したいところですが、上記の銀行の Saving account の金利はあまり高くないので、ING Direct などのオンライン銀行の Saving account を開設することをオススメします。
例えば、 ING Direct のオンライン取引限定の Saving account だと金利は5.75%です。しかも、定期預金と違って、6ヶ月とか、1年といった期間が定められていないため、いつでも好きなときに引き出すこと(実際には、普通預金口座への送金)が可能です。ちなみに、ING Direct の口座開設のためには、小切手を持っていることが前提になるようです。
各銀行の金利などの比較にはMoneyfactsが参考になるかと思います。
またイギリスもクレジットカード社会ではあると思うのですが、クレジットカードよりもデビットカードの方が比較的使われているようです。銀行口座を開設したときに、基本的にはクレジットカードか、デビットカードのどちらかの機能がついた銀行のカードを発行してくれると思うので、それを使っていれば特に問題はないと思います。インターネットで買い物をする際には必要になるので、一枚は作っておくことをオススメします。
それから、家族で渡英される方で、奥さんの口座を開設したい、といった場合にはいろいろと手続きが面倒です。まず口座開設には公共料金の明細書で奥さんの名前が載っているものが必要になります。そのため、公共料金の手続きをするさいに、名義に二人の名前を載せてもらうように、電話会社、水道会社、電力会社などに事前に手配しておくことが必要になります。
この明細(確か)3か月分を持参すれば、最低限はOKのはずですが、奥さんに収入がない場合、粘り強く交渉する必要があるでしょう。収入がない場合、なぜ銀行口座を開設する必要があるのか、しつこく聞かれてなかなか開設できないかもしれません。銀行を変え、担当者を変え、ひたすら交渉してみてください。