3時間で「専門家」になる私の方法

3時間で「専門家」になる私の方法
佐々木 俊尚
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ある分野について調べたいと思ったときに、インターネットを使って調べる方法が書かれています。簡単に書くと、

A 新聞記事・雑誌記事などのオフィシャルなデータベース
B 一般のウェブサイト
C 個人や企業のブログ
D 2ちゃんねるなどネット掲示板の書き込み (P.68)

といった4つの情報ソースを使い分けて、この順番に調べていくようです。これらの情報ソースは広く浅い情報から、狭く深い情報へと取れる情報の性質が変わってきます。
日経テレコン21などのオフィシャルなデータベースを使って、大きな時間の流れの中で調べたいトピックがどのように取り上げられてきたかを調べ、その後一般のウェブサイト、ブログなどを経て、最終的にはディープな情報が取れるネット掲示板へと進んでいく、というプロセスです。
その際、マトリックスを書きながら視点にもれがないかどうかを確認することが大切であると。
ここでは「専門家」と言っても、その分野でのプロになれることを目指しているのではありません。今まで全く知らなかった分野について、ある程度のイメージをとらえられるようになることを目指しています。これを著者はクオリア(直感的な世界把握、皮膚感覚)という言葉を使っています。

重要なのは、かつて『知的生産の技術』や『「知」のソフトウェア』が書かれた情報蓄積時代のように、1本1本の記事を穴が空くほど深く読み込むことではありません。そうやって深く読み込むことによって、その一本の記事だけに対する読解力は高まるかもしれませんが、それは「木を見て森を見ず」という落とし穴に陥りかねない危険性もはらんでいます。(P.115)

一方で、情報ソースをきちんと使い分けることも大切なのでしょう。

もちろん、この時代になっても良質な書籍の存在は健在ですし、こうした書籍のテキストは深く読み込む必要があると思います。しかしそうやって深く読み込むための書籍などのテキストと、情報収集のために拾い集めるテキストは、まったく別の存在としてとらえた方が良いのではないかと思います。(P.116)

やはりバランスが大切なんだと思います。ちょっと調べたいなと思ったときに最近は、この本で紹介されているようにインターネットを上手に使えば、短時間である程度の知識は得られるようになってきています。それなのに、難しい専門書を買い込んで読み漁っていては、かなり時間がかかってしまうでしょう。
自分がどのような目的で、どのようなレベルの知識を得たいのか、そういった用途に応じて方法を使い分けることが大切なのではないかと思います。
なるほどね、と思いました。

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