生き方―人間として一番大切なこと

生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫
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稲盛 和夫さんの本を初めて読みました。普段、本を読むときはマーカーで線を引いているのですが、この本、線を引きすぎてしまいました。かなりいいです。素晴らしいと思います。稲盛 和夫さんのような考え方を持って、ぜひとも生きていきたいものです。

私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。もっとも根源的ともいえるその問いかけに、私はやはり真正面から、それは心を高めること、魂を磨くことにあると答えたいのです。 P.15
昨日よりましな今日であろう、今日よりよき明日であろうと、日々誠実に努める。その弛まぬ作業、地道な営為、つつましき求道に、私たちが生きる目的や価値がたしかに存在しているのではないでしょうか。 P.16
心を磨くというと宗教的な修行などを連想するかもしれませんが、仕事を心から好きになり、一生懸命精魂込めて働く、それだけでいいのです。 P.23
一日一日を「ど真剣」に生きなくてはならない、と私はよく社員にもいっていますが、一度きりの人生をムダにすることなく、「ど」がつくほど真摯に、真剣に生き抜いていく-そのような愚直なまでの生き様を継続することは、平凡な人間をもやがては非凡な人物へと変貌させるのです。 P.23

一日一日を魂を磨くために真剣に生きていきたいものです。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力 P.24

足し算ではなく、掛け算であること。そして、考え方はマイナスにもなりうること、がポイントのようです。そういう意味では能力の低さは、考え方と熱意でいくらでも補うことができるわけですね。「ど真剣」に生きていきたいと思います。

人生は心に描いたとおりになる、強く思ったことが現象となって現われてくる-まずはこの「宇宙の法則」をしっかりと心に刻みつけてほしいのです。人によっては、このような話をオカルトの類いと断じて受け入れないかもしれません。しかし、これは私がこれまでの人生で数々の体験から確信するに至った絶対法則なのです。 P.28

ビジネス、そして人生で成功された方が異口同音にこのことをおっしゃっている気がします。

「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」ことが物事を成就させ、思いを現実に変えるのに必要なのです。 P.52

「楽観的に構想」することが重要なんですね。具体的に計画する前から、それは難しいとか、悲観的になっては何も始まりませんからね。

いったい、どうしたらいいのだろう。私は悩みました。そしてその末に行き着いたのは、「原理原則」ということでした。すなわち「人間として何が正しいのか」というきわめてシンプルなポイントに判断基準をおき、それに従って、正しいことを正しいままに貫いていこうと考えたのです。 P.84

この「人間として何が正しいのか」というのは、判断に迷うような場合、判断基準としてはこれに勝るものはない気がします。

「仕事をやり遂げるためにはたいへんなエネルギーが必要です。そしてそのエネルギーは、自分自身を励まし、燃え上がらせることで起こってくるのです。自分が燃える一番よい方法は、仕事を好きになることです。どんな仕事であっても、それに全力で打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれてきます。そのくり返しの中で、さらに仕事が好きになります。そうなれば、どんな努力も苦にならなくなり、すばらしい成果を上げることができるのです」 P.108

好きでなければ、やっぱり苦痛になってしまいますからね。好きでない場合は、好きになるまで愚直に、ど真剣に取り組むべきなんだと思います。

素直な心とは、自らの至らなさを認め、そこから惜しまず努力する謙虚な姿勢のことです。人の意見をよく聞く大きな耳、自分自身を見つめる真摯な目。それらを身のうちに備えて絶えず働かせることなのです。 P.145

素直な心は本当に重要なんだと思います。

これまで、心を磨き、人格を高める心がけをいくつか説いてきましたが、物事を成就させ、人生を充実させていくために必要不可欠なことは「勤勉」です。すなわち懸命に働くこと。まじめに一生懸命仕事に打ち込むこと。そのような勤勉を通じて人間は、精神的な豊かさや人格的な深みも獲得していくのです。 P.158
「善を為すもその益を見ざるは、草狸の東瓜のごとし」と中国明代の『菜根譚』にあります。善行をしても、その報いが現われないのは、草むらの中の瓜のようなものである。それは人の目には見えなくても、おのずと立派に成長しているものなのです。 P.218

短期的には目に見えた成果が現われなくても、ひたすら続けていくことが魂を磨くことにつながるんですね。ここで大切なことは、稲盛さんもおっしゃられていますが、ひたすら繰り返すことではなく、「昨日よりましな今日であろう、今日よりよき明日であろうと」少しでもよくしようとする気持ちをもって取り組んでいくことが重要なんだと思います。
この本は絶対オススメです。まだ読まれていない方はぜひ。

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