夏学期終了、そして夏休み。それからベンチャーキャピタル。

カレンダー上は先週の金曜日で夏学期が終了し、約1ヶ月の夏休みに入っています。ぼくの場合、取った授業のスケジュール上、最終授業が8月11日だったのでこの日以降はけっこう夏休みっぽい雰囲気になっていましたが。
とは言うものの、現在、9月3日が締め切りの個人レポート(デリバティブ)をやっているのでまだ完全に開放されたわけではありません。とりあえず今日だけで2000語くらい書いたので、明日もう1500〜2000語くらい書いて、明後日くらいに最終確認して提出できたらいいなぁ、と考えています(ちなみに、このアサインメントはワードリミットがありません。”It’s up to you.”だそうです。こういうのって、どのくらい書いたらよいのかいまいちわからないので、こわいです。しかもこの科目の成績全体の80%がこのレポートで決まります)。
この課題では、バイノミアルツリーのCB評価モデルを作って、簡単に分析してまとめています。会社にいた頃よりレベルが落ちてますが、そのあたりはあまり気にしないことにしておきましょう。
さて、先週の木曜日が締め切りだったアントレプレナーシップのレポートですが、締め切り当日の朝6時に起きて、2往復くらいメールでやりとりして8時過ぎ頃には無事提出できたはずです。今回は、ベンチャーキャピタルの日英比較について、グループで調べてまとめました。
ベンチャーキャピタルと言えば、まずはアメリカ、シリコンバレーが有名ですが、市場規模としてアメリカはダントツです(ちなみに、ベンチャーキャピタルとプライベートエクイティの定義は国によって異なるようです。欧州では明確な区別が無いようです)。

Definitions
Private equity is medium to long-term finance provided in return for an equity stake in potentially high growth unquoted companies. Some commentators use the term “private equity” to refer only to the buy-out and buy-in investment sector. Others, in Europe but not the USA, use the term “venture capital” to cover all stages, i.e. synonymous with “private equity”. In the USA “venture capital” refers only to investments in early stage and expanding companies.

BVCAのページより。
PricewaterhouseCoopersによるGlobal Private Equity Report 2005などでは、市場規模ではUSA、UK、Japanという順位になっています。ところが、最新の統計(8月22日付けのファイナンシャルタイムズ)ではすでに中国がUKを抜いて2位に浮上、インドも急速に成長しているとのことです。

UK trails China for start-up funding venture capital 2006 statistics
By Martin Arnold, Private Equity Correspondent
Published: August 22 2007 03:00 | Last updated: August 22 2007 03:00
China overtook the UK as the world’s second-biggest destination for venture capital investments last year, in spite of a 27 per cent rise in British early-stage company funding to about £1.4bn, a survey revealed yesterday.
Library House, the Cambridge-based entrepreneurship research centre, said India was also due to overtake the UK by 2009 if Indian venture capital investments continued to grow at the 90 per cent rate seen in 2006.

続きは以下のリンクからご覧下さい。
http://www.ft.com/cms/s/0/4bf7729c-5048-11dc-a6b0-0000779fd2ac.html
ベンチャーキャピタルの投資先は、一般的に、単に規模が小さいという意味での中小企業(Small and Medium-sized Enterprises, SMEs)ではなく、なんらかのテクノロジーを持った急速に成長していくと思われるベンチャー企業なわけです。つまり、このベンチャーキャピタルの市場規模は、新しいビジネス(モデル)がどの程度生まれているか、という一つの指標と取れるかもしれません(もちろん日本などでは大企業の内部で、社内ベンチャーという形で新しいビジネスが生まれることも多く、この場合には外部の資本に頼る必要がないため、一概には言えません。ただ、目安としては一つのよい指標なのではないかと思います)。
つまり、何を言いたいかというと、中国は単に労働コストが低いという意味での世界の工場(労働集約型産業)という役割を果たしているだけではなく、新しいビジネスを生み出すベンチャー企業の規模で日本や英国のそれを上回っており、知識集約型の産業もかなりの規模に成長してきているということだと思います。
この成長、一体いつまで続くのでしょうか。
「日本は人件費が高い。しかし、日本の強みとして知的財産がある」といった話が、通用しなくなる日も近いのでしょうか。

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