NISA口座における売却のタイミング

今年から始まったNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)口座における売却もしくは特定口座(一般の課税口座)への移管のタイミングについて考えてみたいと思います。
毎月のアセットアロケーションを公表していることからもお察し頂けるかと思いますが、投資信託を中心に長期投資をしています。長期投資の観点から言うと、株式中心のポートフォリオであれば、平均的には年4~5%程度のリターンが実現できれば御の字というところかと思います。
そこで、NISA口座では基本的に5年以内に売却もしくは特定口座へ移管すれば無税となることから、NISA口座における利益が5年間の期待利益を実現できていれば、課税口座へ移してしまってもよいのではないかと思います。つまり、年4~5%程度ということであれば、5年間では累計20~25%程度のリターンを期待しているわけであって、NISA口座で投資を実行してから、この程度の含み益の水準に達するようになったら、NISA口座から出してしまっても大きな機会損失にはならないのではないかと思います。
例えば、NISA口座で投資して、3年目の時点で+35%の含み益になっていたとしても、5年後の時点で+15%程度までもどってしまったら、結果的には非課税メリットの享受を十分にできなかったことになります。そういう意味で、非課税メリットを最大限享受するためには、NISA口座から引き出すタイミングがとても重要になってくるわけですが、マーケットはなかなかわからない、という前提に立つならば、上記のように5年間の平均期待リターンが実現できる程度の水準になったら、それが引き出しのタイミングと考えてみてはどうか、ということです。
これはあくまで長期投資を前提に、平均4~5%程度のリターンをしっかりと取れればいいかな、というスタンスの方向けの話であり、個別株で5倍!10倍!といったスタンスの方には向かない話かと思います。
本当は、「5年以上保有していたら、いつ引き出しても非課税になる」といったような制度の方が長期投資につながると思うのですが、現行制度では非課税メリットをきちんと享受するためには、出口のタイミングをそれなりに考える必要があるかと思います。
ということで、ぼくは25%程度の含み益になったら出してみてもいいかなと現時点では思っています。今のところ、まだそこまでは行ってませんが。

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